就職試験一般常識問題への対応

すきま時間を利用して基礎固めをする

参考者やドリルに目を通すだけでもけっこう基礎力は身に付きます。就活が本格化すると、書類準備・説明会・面接などで時間の自由度がなくなるため、移動・待ち時間など、すきま時間を有効活用すること。持ち歩きに便利なものとしては下記があります。
・朝日新聞社編 『朝日キーワード就職 2024』 朝日新聞出版, 2022年11月7日, \990.

・ニュースリテラシー研究所編著 『2023→2024 図解まるわかり時事用語』 新星出版社, 2022年12月15日, \1100.

問題集はまず自力で解く

市販の問題集のほとんどは問題の横にすぐ解答・解説が載っており、ついつい自力で考えるプロセスを怠りがちになります。しかし、本番の試験では問題の横に解答が載っていることは絶対にありません。すぐに解答を見ず、少しでも正解に近づく(明らかに違う選択肢を消去していく)よう日頃からこころがけてください。

実戦形式の模擬試験問題を解いて自分の弱い部分を知る

一般常識問題では人文・社会・自然科学・時事問題等、幅広い分野の知識を問われますが、勉強する際はついつい自分の得意な分野のみに集中しがちです。これを防ぐために、ある程度基礎固めをしたら実戦形式の総合問題に制限時間内で挑戦し、自分の弱い分野を早目に認識するようにしてください。

問題集の略解のみに満足せず、自分で用語集・インターネット等を使って調べてみる。

問題集の解答は得てして正解のみ解説し、正解でない選択肢に関する説明は省略しがちです。たとえば、「国内総生産を表わすものは アGDP イGNP ウNDP エCPI のうちどれか」のような問題があったとき、解答はアとイの差ばかり説明し、ウとエは名称程度しか触れない傾向があります。ここで、NDPやCPIの意味を用語集などで調べておくと、「国民純生産を表わすものは何か」のように問題が少し変わったときにもすぐに対応できます。こういうときに便利な用語集としては
・『現代用語の基礎知識 2023年版』 自由国民社, 2022年, \1760.

が挙げられます. 非常に最近の用語などは用語集にも載っていない可能性がありますので、インターネットを積極的に活用してださい。

用語等はできるだけ体系的に覚える

英単語を覚える際、バラバラに覚えるのではなく、類義語・対義語・同語幹語などと関連付けて覚えると効率的なものです。同様に、時事用語等も関連語をまとめて理解するのが効率的です。たとえば「日経平均」(単純平均指数)はより包括的な株価指数である「TOPIX」(加重平均指数)との違いと絡めると覚えやすいし、この違いがわかると、米国の「ダウ平均」と「S&P500」との違いも理解しやくなります。

高校の補助教材(歴史年表、地図帳、政経資料集など)をあなどらない

一般常識問題の多くは実は高校レベルです。したがって重要事項(<例>戦後日本の歴代内閣と重要事件の関係、標高・河川長など地理情報に関する各種ランキングなど)を要領よくまとめた高校の補助教材が非常に使えます。これらは一般に安価なので、最新のものを買うことをおすすめします。(社会人になってからも使えます。)種類は多数あるので各自気に入ったもの、かつて使って慣れているものを選べばよいと思いますが、私が気に入っているものは以下の通りです。
・清水書院編 『ニュース解説室へようこそ!』 清水書院, \1650. (とくにおすすめ. 最新版(2022-23年版)を探すとよい.)
・詳説日本史図録編集委員会編 『詳説日本史図録 第10版』 山川出版社, \990.
・小松久男他監修 『詳説世界史図録 第4版』 山川出版社, \946.
・帝国書院編 『新詳高等地図』 帝国書院, \1760.
・矢野恒太記念会編 『日本国勢図会』 矢野恒太記念会, \2970.
なお、高校で選択しなかった科目については自習が必要な場合もあるので、大学受験用の参考書(ごく基礎的なものでよい)も合わせて購入するとよいと思います。